打撃編 選球眼を良くするには?
選球眼を良くするには?
選球眼が良いバッターって言うのは、対ピッチャー戦をかなり有利に戦えるんです。
バッターは『受』な訳ですから、ボール球を見送れば、何れはフォアボールで出塁できます。(バッターの『受』について⇒ピッチャーとバッター有利なのは?)
世界の王さんは、ずば抜けて選球眼が良かったそうで、王ストライクと言われるものがあったらしいです。
王さんが見送ったボールは、球審がボールと言ったとか・・・。
まぁそれはともかく、『ボールを見送り、ストライクを打つ』
これが、バッターの鉄則なんですね。
で、選球眼を鍛えるには2つの壁があって、一つは”自分のストライクゾーンを知る”って事と、もう一つは単純に”ボールをよく見る”ってことです。
なので、この2点について考えてみたいと思います。
まずは”自分のストライクゾーンを知る”についてです。
TVなんかでは、「あんなボールを振っちゃって〜」とか、きわどいボールの判定を審判がストライクと言った時に「え〜!ボールでしょ!」とか客観的に見ることはできます。
でも、この客観的に見るボールと自分が打席に立ったときのボールとでは若干違って見えます。
人それぞれに見え方があって、インコースの選球眼は良いのに、アウトコースになるとストライクとボールの判定が微妙だったりするのです。
自分では、今のは完全にボールだと見送ったボールでもストライクだったりする訳で、これは自分の体感ストライクゾーンが認識できてないからなんです。
体感ストライクゾーンなんて、勝手に名づけてしまってるのですが、要は体でストライクゾーンを認識出来ているかどうかです。
跳び箱でも、6段なら飛べるけど7段にになると飛べそうにないなぁとか、自分の力を理解した上で感覚として判断できると思います。
同じように、ストライクゾーンもここまではストライクだというのを感覚として取り込む必要があるのです。
この感覚を磨くには、TVやバックネット裏で見て分かるものではなく、実際にバッターボックスに立って体で覚えるしかありません。
なので、バッティングセンターへ行った時でも、来たボール全部を打つんじゃなくて、ちゃんとストライクとボールを見極めた上で打つようにしないと、一向に上達しません。
なかにはストライクかボールか微妙な時があります。
そういう時は、もう一人がバッターボックスの裏から見て、ストライクかボールかの判定をしてあげます。
そうやっているうちに、自分の体感ストライクゾーンが確立されていきます。
でも、やはり一番良いのは試合に出て、感覚を磨くことです。
というのは、審判によって低めが甘かったりインコースが厳しかったりってことがあるからです。
これは、人間が判定を下すアナログ的な良い面なので、審判によるストライクゾーンの違いに関して私は文句をいうつもりはありません。
ただ、そういう風に審判によって違いがあるってことは知っておく必要があります。
だから、ツーストライクに追い込まれたら、少々ボールかなと思うボールでも打ちにいくって事が必要です。
それも含めて良い選球眼と言う事になります。
次に、”ボールをよく見る”についてです。
ボールをよく見ることで、ミート力もアップするので”ボールをよく見る”ことはバッティングの鉄則な訳です。
で、ボールをよく見て打つように言われて、自分でもボールを見て打っているように思うのですが、打つ瞬間の写真なんかを見るとアマとプロの選手では目の位置が全然違います。
プロの選手はバットとボールが当たる瞬間まで見ていますが(実際には当たる瞬間までは見れないと思う)、アマの選手はバットとボールが当たるずいぶん先の方に目がいっています。
これは何だというと、ボールの動きに対して目の動きがついていってないからなんです。
ピッチャーから投げられたボールってのは徐々にスピードが落ちて当然なのですが、見え方はこれとは逆で自分に近づくにつれ早くなるのです。
それも、打つ瞬間よりちょっと前から一気に早くなります。
新幹線でも遠くの方から向かって来て、自分の前を通り過ぎる時が一番早く見えます。
それと同じで、ボールも自分の前を通過するときが一番早く見えるのです。
なので、投げ出されたボールを見る感覚で見ていたのでは、打つ瞬間のボールを見ることが出来ないのです。
ほとんどの選手がやっているのは、”投げ出された時のボール”をしっかり見て打っているのです。
言わば、ミートの瞬間は”勘”で打ってるんです。
そうじゃなくって、”当たる瞬間まで”しっかり見て打つことです。
これを習得するには、”ボールを手前まで見て打つ”と言う練習をしない限り出来ません。
その為の練習法ですが、バッティング練習の時にピッチャーが投げる瞬間に”1”です。
ちゃんと手からボールが離れる瞬間をみて、頭の中で”イチ”と言います。
次は、バットとボールが当たる瞬間に”2”です。
初めは振り遅れでも構わないので、ボールをしっかり見ることが大事です。
そして、当たる瞬間に”ニー”と言います。
この”1”と”2”を頭の中で唱えることで、ボールを見る目が養われます。
自分の前を通過する時が一番早くなるボールですが、これを目だけで追うには限界があります。
ちゃんと顔と目のセットでボールを見ないと、ボールのスピードについて行けません。
だから、素振りの時からピッチャーのボールを想定して、顔と体一体で振ることが大事です。
★関連サイト★
⇒バッティングのコツA〜ミート力の上げ方〜
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