変化球について

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変化球について

はじめに、
このページは、『変化球について』と言うタイトルですが、「カーブの握りはこうやって~」とか「フォークはこうやって抜いて・・・」とか「チェンジアップの腕の振りは~」といった、”技術的”な話ではないです。

それよりも、もっと根本的な、なぜ変化球を投げるのか?投げるにはどこに気をつければ良いのか?キレを増すにはどうすれば良いのか?といった、”本質的”な部分のお話です。

なので、カーブやシュートやスライダーやフォークやチェンジアップや・・・といった球種の投げ方を紹介するものではありません。

もし、カーブの投げ方が知りたければ【カーブの握り方】とかを検索窓に入力すれば、いくらでも見つかると思います。
球種や投げ方に関しては、そういったページにお任せするとして、ここでは変化球の本質的な部分について書きたいと思います。

~なぜ変化球を投げるのか?―練習の時のポイント―~
野球が生まれた頃、球種と言えばストレートしかありませんでした。
なので、バッターが考えるのは「次は内角かな?外角かな?高めかな?低めかな?」ぐらいなものです。
ストレートだけなので、バッティングセンターのようなもので、そこには”タイミングを取る”なんて考えはありません。
一定のボールしか来ないので、一度タイミングが合えば簡単に打てるのです。

それでは打たれてしまうと、限界を感じたピッチャーが編みだしたのが変化球です。
今では、カーブやシュートやスライダーやフォークやチェンジアップやシンカーやツーシームやカットボールやジャイロボールや・・・10種類以上の変化球が生まれています。
関連⇒ピッチャーとバッターの進化

で、変化球のそもそもの誕生は、今言ったようにストレートばかりでは打たれてしまうからと言うのがあります。
その為、ボールに変化を加えて、タイミングを狂わせるものや、横に曲がるものや、落ちるものや色々ある訳です。

「今までのタイミングとは違う!」とか、
「ストレートだと思っていたら、いきなり曲がった!」とか、
「ボールが消えた!」と言ったように、打者に『えっ!』と思わせるのが変化球です。

この『えっ!』と思わせるのが大事な訳で、曲がりや緩急を付けるって言うことよりも、
意外性が大事なのです。
もっと言えば、どんなに曲がるカーブが投げられたとしても、「次はカーブだな」とバッターに気づかれてしまっては打たれてしまいます。

なので、変化球を投げる時に一番気を付けないといけないのが、腕の振りやフォームなのです。
カーブになると、肘が下がるとか、グローブが横に動くとか、足の上げが小さいとか・・・そんな風にクセが出てしまっては変化球の意味がなくなるのです。

そこで、変化球を練習するときに気を付けないといけないのが”ボールのキレと言うよりも、ストレートと同じフォームで投げる”って事です。
頑張って曲げようと言うよりも、フォームを一定にして投げる事が大切なのです。

~キレを増すにはどうすれば良いのか?~
ストレートと同じフォームで投げられるようになったら、次は変化球のキレを増したいところです。
で、どうすれば良いのか?

答えは”コツを掴む”しかないんですね。
そんな事言ってしまっては、何も始まらないと怒られそうですが、でもそれしかないんです。

というのも、例えば同じカーブでも、投げる人によってボールの握り方や投げるときのポイントが違ってきます。
ボールを切るように投げるって言う人もいれば、ボールを上手く抜くって言う人もいます。

つまり、カーブの投げ方一つをとって見ても、これが正解だっていうのがないのです。
それに、カーブと言っても横に曲がるものや落ちるものや色々あります。
自分がどんなカーブを投げたいのかによっても投げ方や握り方が変わってきます。
なので、色んな握りや投げ方を調べ、自分であれこれやってコツを掴むしかないんです。

球界のエース、ダルビッシュなんて、左手でも変化球を投げる事が出来ると言っています。
なぜそんな事ができるのか?
ダルビッシュが言うには、コツを知っているからだそうです。
手首をこのタイミングでこうやってひねると良く曲がると言ったことを、体で覚えているからだそうです。

変化球は力っていうよりも、”コツ”なんです。

ただ、変化球のキレを上げるには、腕の振りや手首の力が必要です。
なので、鍛えるとすれば前腕緒筋(スナップ)や上腕筋を鍛えると効果的です。
参考⇒『前腕緒筋(スナップ)の効果と鍛え方』 『上腕筋の効果と鍛え方

~最後に~
何度も言いますが、変化球はキレと言うよりも意外性が有効なのです。
なので、”気持ち程度にしか曲がらないボール”だったとしても、ストレートと同じスピードが出せるなら、それでも効果はあるのです。
バッターからすれば、ストレートだ!と思って打ちにいくと、軽く曲がって芯を外されたとなるのです。
だから、如何にタイミングを狂わせられるか、如何に意外性を持たせられるかが重要なのです。
変化球になるとフォームが変わってしまうようでは、いくら鋭く曲がるボールでも使い物にならないって事です。

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