ピッチャーとバッター有利なのは?

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ピッチャーとバッター有利なのは?

カウントは、3つのストライクで三振、4つのボールで四球というルールになっています。
これをバッター目線で見ると、ストライクは2回まで見送ることが出来ます。
逆に、ピッチャー目線で見ると、ボール球を3回まで投げることが出来るって事になります。

このように考えると、ボール球を一つ多く投げられるピッチャーが有利なよう思えるのですが、見方を少し変えるとバッターが有利なんじゃないかって思えてくるのです。

その理屈はこうです。
例えば学校のテストでは出題者側と回答者側に分かれます。
出題者側が先生で、回答者側が生徒です。
この両者で、頭を使うのはどちらかって言うと出題者側の先生の方です。
なぜなら、先生は簡単な問題や難しい問題などを組み合わせて、テスト問題を調整する必要があるからです。
一方の生徒側は、テスト範囲をきっちり勉強して解くだけで、それ以上の事を考える必要がありません。

他にもよく似た例は、クイズや詰将棋の問題にしたって解く方よりも出題する方が頭を使うし、もっと言えば野球をプレーするよりも野球のルールを作る方が難しい訳です。

これらに共通するのは、『受』『動』かの違いです。
受ける方なのか、動かす方なのか。
出題側が動・解答側が受です。

この受動の関係では、”動”の方が難しいってことなんです。
これをピッチャー対バッターで考えると、ピッチャーが『動』・バッターが『受』の関係になります。
なので、この受動の関係でいくと出題側のピッチャーよりも解く側のバッターの方が簡単、つまり有利になるんです。

もう少し現実的な話に直すと、ピッチャーは配球を考えて投球術を駆使し、バッターを抑えようとします。
一方のバッターはと言えば、投げられたボールに対応するだけです。
そこには、配球を読んだりといったことは当然あるのですが、あれこれ考えても結局は来たボールに対応するだけです。

また、ピッチャーはストライクゾーンに投げないといけません。
これは「バッターの打てる範囲に投げなさいよ」と言うルールです。
なので、バッターからすればとんでもないボールまで打つ必要はなく、打てる範囲だけのボールをラクな気持ちで待てば良いのです。

私はこんな風に考えて、バッターが有利であるという意見なのです。

とは言っても、結論を言えば両者の力が均等になるように、ルールは作られています。
作られていると言うよりも、野球の歴史の中でルールの見直しがあって、打者・投手の釣り合いが取れるようになってるんです。
プロの選手が金属バットだと打ち過ぎるから木製になっているとか、マウンドに傾斜が付いていたりする訳です。

なので、ピッチャー・バッターの立場で有利・不利っていうより、気持ち的な有利・不利ってところでしょうか・・・・。

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