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バッティングのコツ②~ミート力の上げ方~
今回は②ミートについての解説です。
①タイミングについては前回の記事「バッティングのコツ①~タイミングの取り方~」で説明したように、相手ピッチャーによって微調整が必要になります。
だからタイミングを合わせるには、技術と言うよりも経験やセンスが必要になってきます。
でもミート力を上げるには、経験やセンスというよりも技術を磨くことが必要になってきます。
だから、ミート力は練習した分だけアップすると言うことです!
バットは芯に当たれば飛ぶように作られています。
少々振り遅れたり、スイングに力が無くても(全くパワーがないと飛びませんが・・・)、芯でボールを捉える事が出来たら、そこそこの打球が打てます。
つまり、ミート力を付ける事は、スイングスピードを上げることよりも、強い打球を打つには大事なんです。
ところで、ピッチャーの投げたボールがホームに届くまでに何秒かかるかご存知でしょうか?
仮にピッチャーの投げたボールのスピードが100キロ、ピッチャーからベースまでの距離が15メートル(距離は団体によって違います)として計算すると、なんと0.54秒です!
1秒も掛からないんですよ~。
要するに、1秒も掛からない間にコースや球種を見分けて打たないといけないと言う事です!
これが野球の難しいところであり、また練習のやりがいのあるところでもあるんです。
あのイチロー選手も、打撃の追求には終わりがないと言っているほどですから。
で、この1秒も掛からない間にちゃんとバットの芯で捉えて打ち返すには、ボールの軌道とか配球を読むことも大事なんですが、その前にどんなボールが来ても対応できるようにしておく必要があります。それも『反射的』にです。
毎回、内角の打ち方は肘を畳んで内から出して・・・とか考えていたのでは、とても対応できません。
内角のボールだ!と思ったら、この一連の動作が反射的に出来るようにならないといけません。
その為には、素振りやティーバッティングで、全てのコースに対応した動きを体に覚え込ませる練習が必要になります。
このコースを想定した練習ですが、素振りでも良いのですがボールがあった方が感覚が掴みやすいので、ティーバッティングがおすすめです。
ティーバッティングでは『ティースタンド』と言うのがあって、これを使うとかなり効率的に練習ができます。
一個3,000円前後なので手頃な値段で手に入ります。
⇒おすすめ『ティースタンド』詳細ページ
ティースタンドって言うのは、棒の先にボールを乗せ自分のポイントを確かめたりコース打ちの練習をしたり、ミートポイントを掴むために作られた道具です。
で、コース打ちの練習ですが、初めは真ん中(⑤番)を想定して打ち込んでみましょう。
真ん中のボールくらい簡単だと思いがちですが、意外とこれが難しいです。
はじめは、ボールの下を叩きすぎて打球がネットを超えて行ったり、ボールの上を叩き過ぎてゴロになったり・・・。
とにかく、真ん中のボールをいつも真芯で捉えられるようにならないと、コース打ちは難しいです。
で、真ん中のボールが完璧(打ち損じなく)に打てるようになったら、次はコースの打ち分けです。
コースは大きく分けて9つあります。
内角の高め・真ん中・低め
真ん中の高め・真ん中・低め
外角の高め・真ん中・低め
です。
この9つのコースを一つ一つ練習していきます。
練習で気を付けるポイントは、バットの芯でボールを捉える”意識”を持つことです。
無闇に打ち続けるだけでは上達しません。
意識しながら繰り返し行うことで、体が自然とフォームを覚えていきます。
それともう一つ大事なことは、手だけでコースに対応しないことです。
『内角の打ち方・外角の打ち方』で紹介しているように、コースによって打つポイントが違ってきます。
だから、あらかじめ力の入るポイントをコースごとに知っておく必要があります。
力の入るポイントの確認は、木やタイヤにバットを当てた状態から押し出す事で確認できます。
一番、力が強く入るポイントが自分のミートポイントとなり、そのポイントを意識しながらティーバッティングを行うことで、ミート力はアップします。
ここまでは技術を高める練習法の紹介でしたが、ここからはミート力を上げるフォームについて少し説明したいと思います。
バッティングは①構え②貯め③振るの流れで出来ています。
この①②③の流れの中で、目の高さが上下するとボールの高さが変化します。
どういう事かと言うと、頭が上下すると右図のようにボールの見える高さが変わってきます。
このようになると、①構えや②貯めで見ていたボールの高さと、③振るで見るボールの高さが違ってきます。
で、そうなれば、当然「③振る」段階で修正する必要が出てます。
ピッチャーが投げてから1秒も掛からない間に、こんな修正まで行っていたのではミート力も落ちてしまうのも無理ありません・・・。
だからミート力を高めるには、①②③の時に頭を一定の高さに保つことです。
これは技術的な事ではなく、フォームの強制だけで出来るので早速やってみてください!