やっぱり体幹筋が大切

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やっぱり体幹筋が大切

バッティングやピッチングでは、腕の筋肉よりも腹筋・背筋が大事だと言われます。
もっと腰を使ってバットを振れとか、腕だけで投げるなとか・・・。

バットを持つのも、ボールを握るのも”腕”が関係しているので、腕力を鍛えれば飛距離が伸びたり、速いボールが投げられるように思いますが、それは違います。
それよりも大事なのは体幹筋である腹筋・背筋なのです。

今回は、この体幹(腹筋・背筋)がどれだけ大事なのかについて書きたいと思います。

~人間の進化の過程~
生物の進化は、魚類から始まり、両生類・ハ虫類・哺乳類へと進化したと言われています。
とりわけ、ヒトは二足歩行を始めた生物で、進化の最先端にいると言われています。

この進化の過程から考えていくと、ヒトの身体にも過去の生物(魚類・両生類・ハ虫類など)のDNAが存在していることになります。
なぜなら、DNAのバトンは代々受け継がれてきたものだからです。

自分の身体は両親から受け継いだもので、その両親も、当然両親(自分からすると祖父母)から受け継いだものです。
で、その祖父母も・・・・って、気の遠くなるようなことをずぅ~と遡っていくと、魚類に到達します。

つまり、魚類時代から進化や退化を繰り返して、現在のヒトがあるのです。
なので母親のお腹の中では、この魚類時代からの再生がもう一度行われていると言われています。

と言うことは、ヒトが二足歩行をはじめ、両腕を使えるようになったのはほんの最近の話なわけです。
ヒトに進化した今よりも、魚類や4足歩行時代の方が遥かにキャリアは長く、身体の構造自体も2足歩行に適応出来ていない部分があるのです。
気分や具合が悪くなると、体を横に向けるのはその為なのです。

~腕・足は従属品~
では、進化の先頭にいる魚類の身体の構造から見てみましょう。
魚類に手足はありませんが、代わりに”ヒレ”があります。
胸ビレと尾ビレがあって、これが人間で言う手足の部分です。

このヒレの骨を見ると、体の骨とは完全に独立して存在しています。
4足動物やヒトの手足は胴体の骨と繋がってますが、魚類のヒレ骨は筋肉で繋がっているだけで骨同士は分離しているのです。

これは何を意味するのかいうと、ヒレは従属でしかないと言うことです。
実際、魚が泳ぐ時のパワーは背骨を左右に動かし、その力で泳いでいます。
ヒレはと言うと、方向を操る時に動かすものであって、泳ぐ力には使われていないのです。

つまり、体の主要部分がパワーを作りだすと言うことです。

両生類のワニにしても、前に進む時に使っているのは腕の力でなく、体を左右に動かして前進します。
また、最速の動物チーターにしても、優れているのは脚力ではなく、背筋を波打つように動かして瞬発力を高めています。

ヒトへ進化するまでの動物たちの動きは、身体の使い方を知るうえでとても参考になります。
そして、これらの動物に共通して言えることは、体幹部がパワーを作りだし手足は体幹部の従属であると言うことです。

~やっぱり体幹筋が大切~
このように、ヒトの力もやはり体幹筋である腹筋・背筋が大事なのです。
オリンピックで活躍する100mランナーにしても、水泳選手にしても、もちろんプロ野球選手にしても腹筋・背筋がものすごく発達しているのです。

腕の振りや足の回転を高めるには、腕や足に力を入れるのではなく、逆に力を抜いてやる必要があります。
あくまで、パワーを生むのは身体の胴体部分(腰・腹筋・背筋・大胸筋)です。
体幹部の動きによって、手足が動いてくるイメージです。

だから、バッティングでもバットを振るのではなく、身体の回転によってバットが振れるイメージです。
ピッチングにしても同じで、腰の回転や腹筋・背筋を使った体の反復によって腕が出てくるイメージです。

腰を使ってバットを振れとか、腕だけで投げるなと言ってもなかなかピンとこないかもしれませんが、魚が泳いだり動物が走るところをイメージすると、体幹部の重要性が理解できるのではないかと思います。

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